切迫早産で入院することになったら、怖いのが「張り返し」です。これは、張り止めの薬を減らしたり失くしたりした時に起こることがある、強いお腹の張りのことです。
ここでは、切迫早産の張り返しについて、基礎知識や起こる時期、体験談などをお伝えしていきます。

切迫早産の張り返し基礎知識
切迫早産では、いわゆる「張り返し」と呼ばれるお腹の張りがあります。「張り返し」は、張り止めの薬を減らしたり失くしたりした時に起こることがある、強いお腹の張りのことをいう場合が多いようです。
切迫早産で入院した場合、お腹の張りを抑えるために、「ウテメリン」や「リトドリン」、あるいは「マグセント」と呼ばれる張り止めの薬を用いて、点滴を行います。点滴によって直接体内に薬を投与するため、効きやすいのです。
その結果、お腹の張りが落ち着いたら、今度は点滴の流量を徐々に減らしていきます。最終的に、点滴を抜くところまで進めていきます。
ここでお腹の張りが無ければ無事に退院ができます。しかしながら、点滴の流量を下げたり、点滴を抜いたりすると、その反動でお腹が張ることがあるのです。これが「張り返し」です。
張り返しが起こるかどうかは、やってみないと分かりません。また、張り返しが起こったとしても、しばらくして治まることもあります。

また、自宅安静で錠剤を服用している場合、薬の服用を辞めた時に、「張り返し」が起こる場合があります。
以降は、主に点滴を抜いた時について記載していますが、薬を服用している場合にも同じようなことが言えます。是非、「点滴」の部分を「錠剤」という風に置き換えてお読みください。
また、点滴の流量を下げる時にも張り返しが起こることがあります。この場合にも下記の目安が当てはまると言えます。是非参考にしていただければ幸いです。
切迫早産の張り返しが起こる時間と体験談
切迫早産では、いつ頃張り返しが起こるのでしょうか?最も張り返しが多いのは、点滴を抜いてから、体内の薬が抜けてくる頃です。
個人差はありますが、だいたい3時間から6時間の頃でしょう。
私の場合、切迫早産で入院して約3週間の地点と、2か月の地点の2度、張り返しがありました。その時のことを簡単に、体験談としてご紹介します。
- 切迫早産で入院して約3週間の地点
- 切迫早産で入院して2か月の地点
1度目は、切迫早産で入院して約3週間目のことでした。お腹の張りが落ち着いていたことから、リトドリン点滴を少しずつ減らすことになりました。順調に流量は減って、ついに点滴を抜く日がやってきました。
点滴を抜いた時は何も変化は感じなかったものの、点滴を抜いて2時間半が経った頃に、お腹に張りを感じ始めたのです。お腹の張りはなかなかおさまらず、点滴を抜いた後3時間経つ頃にピークを迎えました。
私の場合、点滴を抜いて3時間後に、様子を見るためNSTをつけることが決まっていました。予定通り、点滴を抜いて3時間後にNSTをつけたところ、張り返しが認められました。
張り返しは、約3分おきに、NSTの数値ではだいたい10から50の幅でありました。この時は、点滴を抜いて6時間たっても張りが収まりませんでした。リトドリン錠剤を追加で飲んでも全く収まらなかったため、点滴を再開することになりました。
それだけではなく、点滴を再開しても張りはおさまらなかったため、流量が増量となりました。
2度目は、切迫早産で入院して2か月経った頃でした。妊娠36週に到達したため、点滴を抜いて退院することになったのです。
その時の医師の説明では、「おそらく張り返しが起こるだろう」とのことでした。その通り、今度は点滴を抜いて8時間後にお腹の張りを感じ始めたのです。
既に病院を退院して自宅に戻っていたので、正確な数値は分かりませんが、にぶいお腹の張りが、5から10分間隔で不定期に訪れていた印象です。
そこから一晩様子を見ましたが、その間もずっとお腹の張りはありました。翌朝の7時に病院に行ってNSTをつけたところ、10から30の幅で、5分間隔の張りが見られました。
しかし、張りの強さが弱く、間隔も一定とは言い切れない程度だったため、自宅に帰って様子を見ることになりました。
結果、その日の昼にはお腹の張りは消えました。張りのピークは点滴を抜いて12時間後くらいだったと記憶しています。15時間経つ頃にはピークを過ぎて少し緩やかになっていました。完全に張りが消えたのは、点滴を抜いて30時間経ったあたりのことです。
そのため私の場合2度目の張り返しは、点滴を抜いて8時間後に始まり、30時間経つ頃におさまった、と結論づけられます。
切迫早産で入院が長い場合、点滴を抜くことが怖く感じてしまう人が少なくありません。張り返しが強く起こった場合、そのまま赤ちゃんが生まれてしまう危険性があるからです。
かくいう私もそうでした。点滴を抜いた後は、違和感からそわそわしていました。退院しても、常にお腹の張りが気になって夜も眠れなかったです。
こんなことなら、もう少し入院していたかったと、そんな考えが頭をよぎったほどです。入院した当初は、早く点滴を抜いて退院したいと強く思っていたのに、不思議なものでした。
このように、張り返しは予測不可能で、個人差があります。ほとんどの場合は、点滴を抜いて24時間ほど、引き続き入院して様子を見ることになります。もし退院して心配になった場合は、病院に戻ってNSTをつけるようにしましょう。
また、張り返しについての詳しい「体験談」は、下記の記事にも記載があります。私以外の切迫早産での張り返しの実体験を知ることができるので、是非こちらもご覧いただければ幸いです。

切迫早産の張り返しへの不安を解消するには?
切迫早産になったら、リトドリンやウテメリンの薬を辞めた時の張り返しが怖くなります。なぜなら、そのまま赤ちゃんが生まれてしまうかもしれないからです。
切迫早産の張り返しへの不安を解消するには、人に話すこと、インターネット検索をすることの2点がお勧めです。インターネット上には、様々な切迫早産体験談があります。それらを読むだけでも、気持ちが楽になることでしょう。
当ブログでは、切迫早産の体験談を多く掲載しています。これらは随時更新しているので、是非チェックしてみてください。

切迫早産で張り返しが起こったら
切迫早産で張り返しが起こったら、リトドリンやウテメリンの点滴を再開して入院を延長する措置が取られます。張り返しから出産に繋がってしまう場合があるからです。
そのため、点滴を抜く行為は、慎重に行われます。大体の場合で、点滴を抜いて24時間から数日間程は、様子を見るという所が多いようです。
妊娠週数が正産期と呼ばれる妊娠37週に近づくと、退院することができます。病院や医師の判断によって異なりますが、妊娠36週や37週に入った時点で点滴を抜き、退院となる所が多いようです。
この場合、張り返しがあってそのままそれが本陣痛に繋がったら、出産となるでしょう。そのため、点滴を抜いてすぐに退院することはできますが、出産のためすぐに病院に戻ってくるということもあります。

まとめ
ここまで、切迫早産の張り返しについて、基礎知識や起こる時期、体験談などをお伝えしてきました。張り返しは怖いですが、正産期が近く、出産しても大丈夫だという医師の判断があれば、そのまま出産できるかもしれません。張り返しの起こる時間や強さは予測不可能なため、困ったらすぐに病院に連絡するようにしましょう。
- 張り返しが起こるかどうかは、やってみないと分からない
- 張り返しが起こり始める多い時間帯は、点滴を抜いてからだいたい3時間から6時間の頃
- 困ったら迷わず病院に連絡すべき
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