妊娠中、切迫早産で入院になってしまった場合、点滴を行うことが多くなっています。切迫早産入院の点滴とはどのようなものなのでしょうか?
ここでは、切迫早産入院の点滴について、実際に経験した私自身の体験をもとに、内容や辛さなどをご紹介していきます。
切迫早産入院の点滴とは?
切迫早産入院では多くの場合、お腹の張りを抑えるための薬を、点滴にて24時間体内に投与します。薬品名は「ウテメリン」や「リトドリン」、「マグセント」と呼ばれるものが多くなっています。
点滴を刺す場所は、主に肘から先の両腕の静脈のどこか1か所です。人によって血管の様子が異なるため、どこに刺すかは分かりません。血管がぼろぼろになって刺す場所がなくなった場合、手の甲などにも刺す場合があります。
点滴を刺したら、点滴台とつながることになります。多くは、アラーム機能などが搭載されている機械と一緒になっています。これにより、流量や薬の残量などを管理していきます。
そのため、点滴台は充電が必要です。基本的には、ベッド横のコンセントにつないでおき、移動する際に引き抜くという運用となっています。

切迫早産の点滴は辛い
切迫早産中の点滴は、辛いものです。具体的な辛さについて、以下に4つにまとめました。
また、下記のアンケート記事には、「点滴が辛い」と書いてくださった回答をご紹介しています。是非ご覧いただければ幸いです。


薬の副作用
1つ目は、薬の副作用です。「ウテメリン」や「リトドリン」、「マグセント」と呼ばれる張り止めの薬には、強めの副作用が伴います。
点滴によって24時間体内に薬を投与しているため、副作用はずっとついて回ります。個人差がありますが主な症状としては、動悸息切れと手先の震えが挙げられます。
- 動悸息切れ
- 手先の震え
1点目は、動悸息切れです。心臓の鼓動が激しくなり常にドキドキします。また、まるでマラソン後のような息苦しさが常時続きます。ひどい時は眠れない程です。
2点目は、手先の震えです。特に、何かを持つ時に感じやすくなります。例えば、ペンを持って紙に書く際、手の震えによって文字を書くことが困難です。
これらの副作用には、程度に個人差があります。あまり副作用が現れない人もいれば、副作用が強くて薬に耐えられないという人もいます。
また、動悸息切れと手先の震え以外に、吐き気など他の副作用が出る人もいます。副作用は、点滴を始めたり流量を上げたりした直後に起こりやすくなります。上手く身体が慣れれば、少しして治まる場合もあります。
切迫早産の点滴に用いられる薬には、強めの副作用があるため、それに悩まされる人が多いのです。
わずらわしさ
2つ目は、わずらわしさです。点滴は常に腕に刺さったまま、薬をセットしている台とつながっています。移動する際は常に点滴台を持って行く必要があります。これが何日も続くわけですから、わずらわしいのです。
移動をしなくても、点滴はできるだけ動かさないようにしなくてはなりません。なぜなら、点滴を刺している箇所が少しでもずれてしまうと、血管に管が入らず薬も上手く入っていかないからです。そうなると、液漏れが発生して点滴の差し替えをする必要が出てきます。
切迫早産の点滴では、24時間身体に刺さっている点滴にわずらわしさを感じることが多くなっています。
点滴の差し替え
3つ目は、点滴の差し替えです。点滴は、長期に渡って刺す必要がある場合、定期的に別の場所に刺し直す必要があります。
なぜなら、長期間同じ場所に刺したままにしていると、静脈が傷ついてボロボロになってしまうからです。そうなると液漏れが発生し上手く薬が体内に入っていきません。
病院にもよりますが、点滴の差し替えは3日から6日おき程度の頻度で行われます。刺す箇所は基本的に、両腕の肘から下の静脈です。
人によって血管が脆かったり細かったりして刺せる静脈が限られます。その上、何度も差し替えを行って、その都度血管を疲弊させているのです。その結果、どの静脈もボロボロになって刺すことが非常に困難になってしまう事態が起こり得ます。
点滴の差し替えで辛い点は、痛みと跡です。
- 痛み
- 跡
1点目は痛みです。点滴の針は、注射の針より太いことが多く、刺す時に痛みを伴います。さらに、度重なる差し替えによって静脈が脆くなっている場合、上手く刺すことが難しくなります。
静脈に上手く針が入らずに何度も刺し直すことも珍しくありません。点滴を刺す時と刺した直後はどうしても痛みを伴います。
重要なことは、痛みを感じたら看護師や助産師にきちんと伝えることです。そうすることで、何らかの対処をしてもらえる場合もあります。針を刺すのが上手い看護師や助産師に処置をしてもらうと、痛みを感じない場合もあります。我慢せずに痛みを伝えるようにしてください。
2点目は。跡です。長い入院生活で何度も点滴の差し替えをしていると、その刺し跡が両腕に残ります。赤い斑点のようなものが両腕にびっしり並ぶのです。この跡の治りには個人差があります。
私の場合は、跡が完全に消えてなくなるまで2か月から3か月間かかりました。

機械音
4つ目は、機械音です。切迫早産の点滴では、点滴台に機械がついている場合がほとんどです。この機械で、点滴の流量や残量を管理しています。
お腹の張り止めの薬は、個人によって流量や濃度が異なり、また、早産が切迫している状況のため、厳重に管理していく必要があるからです。
切迫早産の点滴に用いられる点滴台の機械は、異常があった際アラームで知らせる機能がついています。点滴台から突如発せられるアラームは、昼夜関係ありません。アラーム音がしたらすぐにナースコールを押して看護師や助産師を呼ぶ必要があります。
アラームが鳴る理由は、機械によって様々です。例えば、点滴の残量が残り少なくなった時、点滴が上手く体内に入っていない時などに鳴ります。
想像以上にアラームが鳴る頻度は高く、これがストレスになる場合も少なくありません。加えて、個室ではなく相部屋の場合、他の患者のアラームも鳴るため、辛いのです。


まとめ
ここまで、切迫早産の点滴について、辛いことをお伝えしてきました。切迫早産の点滴は想像以上に辛いことが多くなっています。ストレスを感じることは赤ちゃんにとって良くないと言われているため、できるだけストレスを取り除く必要があります。嫌なことは我慢せずに一度、看護師や助産師に相談することをお勧めします。
- 切迫早産で用いられる張り止めの薬には、副作用がある
- 点滴には、副作用、わずらわしさ、差し替え、機械音などの辛いポイントがある
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