赤ちゃんが生まれてすぐ、準備すべきなのが予防接種についてです。接種すべきワクチンの種類は多く、混乱する人も少なくありません。ここでは、赤ちゃんの予防接種について、小児科以外で受ける場合を中心にお伝えしていきます。
Contents
赤ちゃんの予防接種とは?小児科以外ではどんな所がある?
まずは、赤ちゃんの予防接種についての基本知識をお伝えしていきます。
赤ちゃんの予防接種とは?
赤ちゃんの予防接種とは、感染症から身を守るためのワクチンを打つことです。
予防接種には、法律によって定められている「定期接種」と、法律には記載がないけれど国が接種を認めている「任意接種」の2つがあります。
- 定期接種
- 任意接種
定期接種のワクチンは、原則、地方自治体が費用を負担します。そのため、予防接種を受ける時にはお金は必要ありません。
任意接種のワクチンは、原則、個人で費用を負担することになります。ただし、自治体によっては、一部のワクチンの費用負担を行っている場合もあります。
以上のように、定期接種と任意接種のどちらにおいても、赤ちゃんの身を感染症から守るための有用な手段であると言えます。
赤ちゃんの予防接種で注意すべきこと
赤ちゃんの予防接種で気をつけたいことは、予防接種のスケジュールです。
理由は、以下の2点です。1点目は、ワクチンの種類によって、受けられる期間が決まっていることです。2点目は、あるワクチンを打ってから、次に別のワクチンを打つまでの空白期間が決まっていることです。
- ワクチンの種類によって、受けられる期間が決まっていること
- あるワクチンを打ってから、次に別のワクチンを打つまでの空白期間が決まっていること
これらのことから、赤ちゃんの予防接種は、打つべきワクチンの種類やその順番の調整がややこしくなっています。
さらに、赤ちゃんの予防接種は、生後2か月になった頃から受け始めるのが良いとされています(参照: http://www.jpeds.or.jp/modules/general/index.php?content_id=5)
なぜなら、赤ちゃんは生後6か月頃、お母さんからもらった免疫が落ち始めるからです。細菌やウイルスに負けないよう、生後2か月頃から順番にそれぞれのワクチンを打ち始めるようにしましょう。特に、赤ちゃんが生まれて半年間は、毎月のように予防接種へ通うこととなるでしょう。
予防接種の流れ
赤ちゃんの予防接種の流れには、病院探し、予約、来院の、大きく分けて3つのステップがあります。
- 病院探し
- 予約
- 来院
赤ちゃんの予防接種の流れの1つ目は、病院探しです。赤ちゃんの予防接種は、病院探しから始まります。出産した産院にて、そのまま予防接種の予約を取ることもあるでしょう。しかしながら、産院には小児科がない、里帰り出産だった、などの理由から、出産した産院以外の場所で予防接種を打つことになる人も多くなっています。
病院探しは、思っている以上に大変な作業です。なぜなら、かかりつけ医を決めることにつながるからです。お母さんの多くは、できればかかりつけ医に予防接種をお願いしたいと思うでしょう。その方が、副反応が出た時などトラブルの対処がスムーズにいくと予想されるからです。
しかしながら、必ずしも「自分たちに合っている」かかりつけ医をはじめから見つけられるとは限りません。担当医の先生の腕の良し悪し、看護師や受付の方との相性、アクセスなど、押さえておきたいポイントは様々です。通う内に、嫌なところが見えてくる場合もあるでしょう。
そのため、病院のリサーチは前もって行っておくことがお勧めです。方法は、周囲の口コミで決めると良いでしょう。万が一合わなかった場合は、途中で病院を変えてしまっても問題はありません。
近所のつながりが期待できない場合は、役所に問い合わせるのがお勧めです。予防接種が受けられる病院の中から、希望に沿ったものを紹介してくれるでしょう。
赤ちゃんの予防接種の流れの2つ目は、予約です。予防接種を予約しましょう。混んでいる場合は、希望の日時での予約が取りづらくなります。できるだけ早めに予約を入れるようにしてください。
赤ちゃんの予防接種の流れの3つ目は、来院です。予診票、健康保険証、母子手帳などを持参の上、病院へ向かいましょう。そこから、病院の指示に従います。病院によって、来院してからの流れが異なるので注意しましょう。
以上のように、簡単ではありますが、赤ちゃんの予防接種の流れについて、ご説明しました。細かい部分は省略しているので、ご注意ください。
赤ちゃんの予防接種で小児科以外を選ぶメリットとデメリット
ここからは、赤ちゃんの予防接種で小児科以外を選ぶことについてお伝えしていきます。
赤ちゃんの予防接種で小児科以外を選ぶメリット
赤ちゃんの予防接種で小児科以外を選ぶメリットは、アクセスを重視できること、感染症のリスクを減らせること、細かい対応を期待できることの3つです。
- アクセスを重視できること
- 感染症のリスクを減らせること
- 細かい対応を期待できること
赤ちゃんの予防接種で小児科以外を選ぶメリットの1つ目は、アクセスを重視できることです。小児科が近くにない場合、近所の小児科以外の病院で予防接種をお願いすることで、通院のストレスを軽減することができるでしょう。
赤ちゃんの予防接種で小児科以外を選ぶメリットの2つ目は、感染症のリスクを減らせることです。予防接種に行く際は、待合室などで他の患者の方から、病気をもらう危険性があります。整形外科などを予防接種場所として選べば、そのようなリスクを低減することにつながるでしょう。
赤ちゃんの予防接種で小児科以外を選ぶメリットの3つ目は、細かい対応を期待できることです。予防接種の予約でいっぱいの小児科では、効率を重視したやり方になりがちです。一方で、予防接種の予約が少ない病院を選べば、ある程度の要望をお願いすることができるかもしれません。
以上のように、赤ちゃんの予防接種で小児科以外を選択すれば、3つのメリットがあります。
赤ちゃんの予防接種で小児科以外を選ぶデメリット
赤ちゃんの予防接種で小児科以外を選ぶデメリットは、副反応が出た場合の対処が大変であること、かかりつけの小児科を別で探す必要があること、予防接種のスケジュール調整を自らが行う必要があることの3つです。
- 副反応が出た場合の対処が大変であること
- かかりつけの小児科を別で探す必要があること
- 予防接種のスケジュール調整を自らが行う必要があること
赤ちゃんの予防接種で小児科以外を選ぶデメリットの1つ目は、副反応が出た場合の対処が大変であることです。予防接種を打った後、副反応が出た場合は、小児科へ問い合わせる必要があるからです。その場合、予防接種を受けた所とは別の病院になるため、説明を一から行う必要があります。
赤ちゃんの予防接種で小児科以外を選ぶデメリットの2つ目は、かかりつけの小児科を別で探す必要があることです。赤ちゃんの体調が崩れた時には、小児科のお世話になる必要があるからです。
赤ちゃんの予防接種で小児科以外を選ぶデメリットの3つ目は、予防接種のスケジュール調整を自らが行う必要があることです。小児科の場合は、病院によってワクチンを受ける時期や内容が決まっている所が多くなっています。そのため、お母さんは病院の言う通りに予約を行うだけで済み、負担を軽減できます。一方で、赤ちゃんの予防接種を小児科以外で受ける場合は、たいてい、お母さん自らが予防接種のスケジュールを組む必要が多くなります。
以上のように、赤ちゃんの予防接種を小児科以外で受ける場合、心配になるデメリットが複数あります。そのため、不安であれば、赤ちゃんの予防接種は小児科で受けることをお勧めします。小児科以外で受ける場合は、リスクを確認したうえで、慎重に病院を探すようにしましょう。
赤ちゃんの予防接種は小児科以外でも大丈夫?体験談
ここまで、赤ちゃんの予防接種について、基本的なことをお伝えしてきました。ここからは、赤ちゃんの予防接種を小児科以外で受けたことがある、我が子の体験談をお伝えしていきます。
我が子の場合、生後2か月から6か月までは、出産した産院内にある、小児科で予防接種を受けていました。その後、生後10か月から、別の病院である整形外科にて予防接種を受けました。
出産した産院内にある小児科で予防接種を受けた理由は、以下の4点です。それは、妊娠出産でお世話になり関係性が良好であったこと、自宅近くで便利であったこと、予防接種スケジュールを病院側で組んでくれたこと、予防接種のみ受けつける小児科のため感染症のリスクを下げられることでした。
- 妊娠出産でお世話になり関係性が良好であったこと
- 自宅近くで便利であったこと
- 予防接種スケジュールを病院側で組んでくれたこと
- 予防接種のみ受けつける小児科のため感染症のリスクを下げられること
しかしながら、この小児科は、予防接種のみの受け入れで、かつ、1歳までのワクチンにしか対応していませんでした。
新たな病院を探し始めたきっかけは、海外帯同でした。夫の仕事の関係で、タイに行くことに決めた私は、渡航前後の予防接種スケジュールを組む必要があったのです。
調べた結果、まずは1歳になる前に、日本脳炎の予防接種を受けることになりました。ちょうど我が子が生後10か月のことです。当時、日本脳炎ワクチンは、前後6か月を過ぎれば受けることができました。けれども、私の住んでいる自治体では、原則3歳からの接種となっていました。その関係で、それまで予防接種で通っていた、産院内の小児科では取り扱っていなかったのです。
私は、新たな予防接種先として、小児科を探しました。その時の希望条件は、以下の通りです。それは、自宅から徒歩圏内であること、1歳から受けられる予防接種の定期接種分を同時接種で早期に受けられることです。考えとしては、1歳になってすぐ、予防接種を受けられるだけ受けて、タイへ旅立つというものでした。
- 自宅から徒歩圏内であること
- 1歳から受けられる予防接種の定期接種分を同時接種で早期に受けられること
この条件に合致する小児科は、残念ながらありませんでした。電話で問い合わせた際に「同時接種はやっていない」と突っぱねられたことさえありました。私が受けた印象としては、小児科は忙しく予防接種の人数が多いため、個別対応のお願いはあまり好まれない、ということです。
困った私は、役所に電話して尋ねることにしました。担当者の方は、すぐに候補を教えてくれます。驚くことに、同時接種に対応する病院は、2件しかありませんでした。幸いなことに、その内の1件は、ちょうど自宅近くでした。
私はすぐに病院へ直接電話して予約を取りました。こうして我が子は、生後10か月から、近所の整形外科で予防接種を受けることになったのです。
実際に注射を内に行くと、迅速丁寧な対応に、感謝するばかりでした。私の事情を全てのスタッフさんが知っていて、いちいち説明し直さなくても済みます。いつもは大きな声で泣く我が子は、注射をされても表情ひとつ変えず、終始ご機嫌です。「小児科でないのに大丈夫なのか」という私の不安は、すぐに消え去りました。
以上のように、赤ちゃんの予防接種は、小児科以外でも受けることが可能です。病院によって対応が異なるため、注意しましょう。是非この記事を参考にしていただければ幸いです。
まとめ
ここまで、赤ちゃんの予防接種について、小児科以外で受けることを中心にお伝えしてきました。自分たち親子に合った病院を見つけられることを、お祈りしています。
- 赤ちゃんの予防接種で気をつけたいことは、予防接種のスケジュール
- 予防接種の流れには、病院探し、予約、来院の3つがある
- 赤ちゃんの予防接種は、小児科以外でも問題なく受けることができる
- 不安であれば、赤ちゃんの予防接種には小児科がお勧め